【新築住宅にベランダは必要か?】洗濯物の干し方から考える合理的な選択肢

みなさん、こんにちは!
玄housing広報担当の玄馬(げんば)です。
いつも「玄馬くん家づくり豆知識」をご覧いただきありがとうございます。
「新築住宅にはベランダが必要!」 そう考えるのが当たり前だと思っていませんか?
かつては洗濯物を干すためのスペースとして多くの住宅に設置されてきたベランダ。
しかし、最近では「ベランダなし」を選ぶご家庭が増えていることをご存じでしょうか?
その背景には、設置費用やメンテナンス費用の負担、外干しのデメリット、さらには洗濯物の干し方の変化など、さまざまな理由があります。
特に共働き世帯や花粉・黄砂が気になるご家庭では、ベランダをなくすことで、より無駄なく合理的な住まいを実現しているケースも増えています。
では、本当にベランダは不要なのでしょうか?それとも、やはり必要なのでしょうか?
本記事では、ベランダのコストや維持管理の負担、洗濯物の干し方のトレンド、海外と日本の文化の違いなどを踏まえながら、あなたの理想の住まいにとってベランダが必要かどうかを考えていきます。
注文住宅を検討中の方にとって、後悔のない選択をするためのヒントになれば幸いです。

- 1. ◆ 最近の注文住宅では「ベランダなし」の選択肢が増えている
- 2. ◆ ベランダのコストとメンテナンスの負担
- 3. ◆ 外干しのリスク:紫外線・花粉・黄砂・PM2.5
- 3.1. 1.紫外線による衣類の劣化
- 3.2. 2.花粉・黄砂・PM2.5の付着
- 4. ◆ 室内干しや乾燥機を活用する家庭が増加
- 4.1. 1.室内物干しスペースの充実
- 4.2. 2.乾燥機の普及
- 5. ◆ 日本と海外の洗濯文化の違い
- 6. ◆ ベランダは本当に必要か?最終判断のポイント
- 6.1. ベランダを設置すべきケース
- 6.2. ベランダを設置しなくてもよいケース
- 7. ◆ まとめ
- 7.1. ベランダを作らず、家事効率を考えたランドリースペースを検討するのも選択肢のひとつ
◆ 最近の注文住宅では「ベランダなし」の選択肢が増えている
これまでのベランダは「洗濯物を干す場所」として多くの住宅で設置されてきました。
しかし、最近では「ベランダを作らない」という決断をする方も増えています。
特に共働き世帯や、洗濯の負担を減らしたいと考える家庭では、洗濯物を干すためだけにベランダを設置することが合理的なのかを慎重に考える傾向が強まっています。
また、住宅のコストやメンテナンス面からも、ベランダをなくすことでコスト削減や家のメンテナンス負担を軽減できる点が注目されています。

◆ ベランダのコストとメンテナンスの負担
仮に坪単価60万円のお家で、幅3m、奥行き130cmベランダを設置する場合、70万円ほどの費用が目安になり、相場として50~100万円程度が必要になるのが一般的です。
さらにベランダは雨風や紫外線の影響を受けやすく。約10年ごとに防水工事や補修が必要になります。
費用項目 | 費用 |
---|---|
初期費用 | 約70万円 |
メンテナンス費用(※30年間で10年ごとに10~20万円) | 約30~60万円 |
合計 | 約100~130万円 |
これらのコストを考えると、洗濯物を干すためだけにベランダを作る必要があるのか、あらためて考えるべきポイントです。
◆ 外干しのリスク:紫外線・花粉・黄砂・PM2.5
ベランダでの洗濯物干しには、「天日干しができる」というメリットがありますが、いくつかのリスクもあります。
1.紫外線による衣類の劣化
熊本県は全国的にも日照時間が長い地域のひとつです。
そのため、長時間外干しすると、衣類が紫外線によって色褪せたり、素材が劣化する可能性があります。
特に黒や濃い色の服は色落ちしやすく、大切な衣類を傷める原因になります。
2.花粉・黄砂・PM2.5の付着
熊本県は春先にスギやヒノキの花粉が多く飛散する地域で、C国からの黄砂やPM2.5の影響を受けることもあり、洗濯物を外に干すことでこれらが付着するリスクがあります。
花粉症やアレルギーを持つ家族がいる場合、外干しは注意が必要です。

◆ 室内干しや乾燥機を活用する家庭が増加
最近は「室内干し派」のご家庭が増えており、特に以下の設備を活用することで、快適に洗濯物を乾かす工夫をしている方が増えています。
1.室内物干しスペースの充実
- 天井に取り付ける昇降式物干し
- ランドリールームの設置
- 脱衣所に換気扇+除湿器を設置
室内干しスペースを充実させることで、天候や時間を気にせず洗濯物を干せるため、家事の効率化につながります。

2.乾燥機の普及
最近では、ガス衣類乾燥機「乾太くん」やドラム式洗濯乾燥機を導入する家庭が増えています。
これらを活用すれば、短時間で衣類を乾燥させることができ、外干しの必要性が減るため、ベランダを作らない選択肢がより現実的になります。
「Rinnai 乾太くん」サイトはこちら→https://rinnai.jp/lp/kanta/
◆ 日本と海外の洗濯文化の違い
G7(主要7カ国)の中で、洗濯物を外に干す文化があるのは、イタリア・日本・南フランスの一部の地域のみと言われています。
特にアメリカやカナダ、イギリスなどでは、乾燥機の使用が一般的で、洗濯物の外干しを条例で禁止している都市もあります。
もちろん、気候住宅事情の違いもありますが、時代の変化に合わせて日本でも外干しにこだわらず、合理的な洗濯方法を選ぶ家庭が増えているのは事実です。
国 | 乾燥機文化 | 外干し文化 | 室内干し | 備考 |
---|---|---|---|---|
US アメリカ | ◎ | ×(禁止地域あり) | △ | 乾燥機が主流。外干しは貧しいイメージ |
GB イギリス | △ | ×(天候不安定) | ◎ | 室内干しが一般的。乾燥機は高コスト |
FR フランス | △ | 〇(南部のみ) | ◎ | 景観重視で都市部は外干しNG |
DE ドイツ | 〇 | 〇(エコ意識で外干しも) | ◎ | 環境意識が高く、乾燥機使用は控えめ |
IT イタリア | △ | ◎ | 〇 | 外干し文化が根強い。都市部でも普通 |
CA カナダ | ◎ | △(一部地域) | △ | アメリカ同様、乾燥機が主流 |
JP 日本 | 〇 | ◎ | 〇 | 外干し文化が根強いが、室内干しも増加 |
G7の中でも、日本とイタリアが外干し文化を維持しており、アメリカ・カナダは完全に乾燥機文化、イギリスやフランスは室内干しが多いという傾向が見られます。
◆ ベランダは本当に必要か?最終判断のポイント
ベランダを設置するかどうかは、各家庭のライフスタイルによって異なります。
判断のポイントを整理すると、以下のようになります。
ベランダを設置すべきケース
- 布団やシーツを頻繁に外干ししたい
- 洗濯物をできるだけ自然乾燥させたい
- 屋外でのくつろぎスペースとしても使いたい
ベランダを設置しなくてもよいケース
- 室内干しスペース(ランドリールーム)や乾燥機を活用する予定
- 洗濯物の外干しをする機会が少ない
- 敷地が広く庭に十分なスペースがある
- 建築コストやメンテナンス費用を抑えたい

ベランダを作るかどうかを決める際は、単に「あるのが当たり前」と考えずに、実際の使い勝手や費用対効果をしっかり検討することが重要です。
◆ まとめ
ベランダを作らず、家事効率を考えたランドリースペースを検討するのも選択肢のひとつ
近年は、ベランダを設置しない住宅が増えています。
理由は、コストやメンテナンスの負担、外干しのデメリット、室内干しの設備や乾燥機の普及などが挙げられます。
洗濯物を干すためだけにベランダを設ける必要はなく、むしろ室内干しスペースを充実させた方が効率的で快適な住まいになる可能性もあります。
注文住宅を検討される際は、ぜひ一度「本当にベランダが必要か?」を考えてみてください。
快適な住まいづくりの参考になれば幸いです。
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