「畳数通り」はもう古い?高断熱住宅のエアコン選び方【熊本の新築住宅】

みなさん、こんにちは!
玄housing広報担当の玄馬(げんば)です。

いつも「玄馬くん家づくり豆知識」をご覧いただきありがとうございます。

新築住宅の打合せで、リビングの冷暖房について相談すると、「LDKが20畳なら20畳用のエアコンですね」と提案されるケースがございます。

一見すると理にかなっているように思えるこの提案ですが、実は「畳数=エアコン能力」という考え方が、今の住宅に合っていない可能性があることをご存じでしょうか。

この記事では、エアコンの畳数目安が現在の住宅事情にマッチしていない理由と、実際の事例をもとに、これから新築住宅を建てる方が知っておきたい“エアコン選びの新常識”について詳しくご紹介します。

◆ 「畳数=エアコン能力」は本当に正しいのか?

家づくりの打合せ時、住宅会社や家電量販店の担当者から「この部屋は〇畳あるので、〇畳用のエアコンが必要です」と言われることはよくあります。
とくにリビングなどの広い空間では、エアコンの能力不足が心配されがちなので、「大きめをつけておけば安心」と考える方も多いでしょう。

しかし、この**畳数の目安**は、実は**1964年に制定されたJIS(日本工業規格)**をもとにしています。
今からおよそ60年前、当時の日本の住宅は断熱材がほとんど使われておらず、隙間風が入り放題の「無断熱住宅」が一般的でした。
当然、冷暖房の効きも悪く、広さに対して大きな出力のエアコンが必要だったわけです。

つまり、現代の住宅事情とはまったく違う環境を前提に作られた基準が、今もなお「目安」として使われ続けているのです。

◆ 60年で家の性能は劇的に進化した

60年前と今の住宅では、構造も快適性もまったく別物です。
現在の新築住宅では、次のような高性能化が進んでいます。

①断熱性能の向上

高性能グラスウールや吹付け発泡ウレタンなど、優れた断熱材が使われ、外気の影響を受けにくい

②気密性の向上

隙間を極力なくした気密施工により冷気や暖気が室内に漏れにくくなる

③高性能な窓

樹脂サッシやLOW-E複層ガラス、トリプルガラスなどが採用され、熱損失を抑制

④計画換気の普及

24時間換気システムにより、空気の入替えが効率的に行われる。

このような住宅性能の進化により、室内は年中安定した温熱環境を保ちやすくなってきています。
つまり、かつての「畳数=エアコン能力」という考えかたでは、**冷暖房の効きすぎや電力のムダ使い**が起こる可能性が高くなるのです。

発泡ウレタンを吹き付けて断熱性向上
仕上げ材を隙間なく施工することで気密性を向上
複層ガラスサッシを採用することで気密性・断熱性を向上
24時間換気システムで計画的な換気

畳数目安のJIS基準は1964年のまま

60年前と現在の比較

年 代住宅の特徴エアコン基準の背景
1964年無断熱・隙間風あり・単板ガラス畳数通りの必要能力が必要だった
現在高断熱・高気密・樹脂サッシ畳数よりも性能に合わせて選ぶべき

◆ 畳数通りエアコンを選ぶと、オーバースペックの恐れも

たとえば、20畳のLDKに対して「20畳エアコン」を入れたとします。
しかし、その住宅が断熱等級5~6相当の高性能住宅であれば、実際に必要な冷房能力はその半分以下、14畳のエアコンでも十分足りるケースが少なくありません。

オーバースペックのエアコンを使うと、次のようなデメリットが生まれます。

  • 消費電力が多くなり、光熱費が上がる
  • エアコンのオン・オフが頻繁になり、効率が悪化
  • 設定温度にすぐ到達するが、すぐに止まる ⇒ 室温が安定しない
  • エアコン機器にかかる負荷が大きく、寿命を縮めることもある

また、大きすぎるエアコンは設置費も高くなり、初期コストも増加します。
「安心だから」と安易に畳数通り選ぶと、ランニングコストでも損をしてしまうかもしれません。

住宅性能によって、必要なエアコン能力はここまで変わる!

同じ20畳のLDKでも...

◆ 実例紹介:22.5畳LDKに14畳用エアコンで快適な暮らし

ここで、お客様の新築住宅に取り付けたエアコンの実例を紹介します。

こちらのお客様はLDKが18畳、隣接する和室が4.5畳、合計22.5畳の広さがあります。
一見すると20畳以上のエアコンが必要に思えるかもしれませんが、実際には14畳用(200V仕様)のエアコン1台で、夏も冬も快適に過ごされています。

運転設定はいたってシンプルです。

  • 自動運転・設定温度は25°
  • 風量・風向き自動
  • 基本はつけっぱなし、こまめなON・OFFはしない

それでも、冷えすぎたり暖まりすぎたりすることなく、室内はいつも心地よい温度です。

その理由は明確で、住宅の断熱・気密性が高いから。
外気の影響を受けにくく、エアコンで設定した室温が長時間キープされるため、小さな能力のエアコンでも十分に快適性を保てるのです。

「14畳用エアコンで、22.5畳をまかなえた理由

  • LDK18畳+和室4.5畳 合計22.5畳の間取り
  • 14畳エアコンを設置→吹き出し方向に空気が全体に行き渡る
  • 場合によっては廊下や水回りにも空気を行き渡らせる
  • サーキュレータ不要/風量自動で安定
間取り図+空気の流れ

◆ エアコンの選びの新常識:「住宅性能×空間設計」で考える

これからのエアコン選びで重要なのは、「畳数」ではなく、「その家の性能や間取りに合った能力を見極めること」です。

特に玄ハウジングのご提案しているような高性能住宅であれば、過剰な能力のエアコンは基本的に不要です。
たとえば、家の断熱等級が6相当であれば、6~14畳クラスのエアコンを上手に使い回すだけで、最小限のエネルギーで最大限の快適さが得られます。

また、以下のような視点もエアコン計画において大切です。

  • エアコンの設置場所と風の通り道
  • 吹き抜けの有無
  • ドアや引き戸の開閉頻度
  • 日射遮蔽(外からの熱をどれだけ遮れるか)

つまり、「住宅の設計段階で、冷暖房計画を同時に考えること」が、失敗しないエアコン選びへの第一歩になるのです。

◆ まとめ:「畳数」ではなく「住宅性能」でエアコンを選ぼう

新築住宅において、「畳数通りのエアコン」はもはや過去の常識です。
現代の住宅性能に目を向ければ、少ない電力でしっかり冷暖房できる家づくりが可能になります。

大切なのは、「とりあえず大きなエアコンを付ける」という発想ではなく、

  • その家の断熱・気密・換気性能
  • 空間設計とのバランス
  • 将来の光熱費やメンテナンス性

こうした要素を総合的に考えた、**家に合っエアコン選び**を行うことです。

玄housingでは、熊本の気候風土に適した高性能な注文住宅をご提案しています。
快適さと省エネの両立を目指し、「家本来の性能」と「暮らし方」を見据えた冷暖房計画を標準化しています。

「エアコンのことまで相談できる住宅会社がいい」

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