【前編】何のために家を建てるのか?家づくりの本質とは?

みなさん、こんにちは!
玄housing広報担当の玄馬(げんば)です。

いつも「玄馬くん家づくり豆知識」をご覧いただきありがとうございます。

家を建てるという決断は、多くの人にとって人生の中でも特に大きな選択のひとつです。

賃貸住宅や中古住宅といった選択肢があるなかで、なぜ多くの人があえて「自分たちの家」を建てるのでしょうか?
家は単なる「住むための空間」ではなく、そこには深い意味や目的、隠れた潜在意識が存在します。

この記事では、「何のために家を建てるのか?」という問いに対して、家づくりの本質や現代における家の役割、そして家づくりのプロセスを通じて得られる喜びについて掘り下げていき、今回は家づくりを考える「理由」、家の「役割」、家づくりの「本質」について考えてみます。

家づくりに込められたさまざまな価値や目的を理解し、理想の暮らしを実現するための第一歩を踏み出してみましょう。

◆ 家づくりを考える「理由」とは?

家を建てることは、多くの人にとって人生の中で最も大きな決断のひとつです。
賃貸物件や中古住宅の選択肢があるなかで、なぜ多くの人が「自分たちの家」を建てることを選ぶのでしょうか?
まずはその理由や背景を掘り下げてみましょう。

自分の拠点を持つことの意味

まず、家を建てる最大の理由として挙げられるのは、「自分自身の拠点を持つ」という安心感です。
賃貸住宅に住む場合、家賃を払い続けることで生活は成り立ちますが、賃貸オーナーの事情で退去を迫られる可能性があります。

対してマイホームを持つことは、他者に依存せず、自分たちの意志でその場所を守り続けることができる「大きな安心感」をもたらします。

特に日本は、土地に対する所有意識が強く、家を持つことは一種の「生き方」や「家の基盤」として重視されています。

家族と共に成長できる場所

次に、多くの方が家を建てる理由のひとつに、「家族と共に成長できる場所」を確保したいという思いが挙げられます。

家は単なる「住む場所」ではなく、「家族が絆を深め共に成長する」ための大切な空間です。
子どもの成長に合わせて間取りや生活スタイルを調整できる家を持つことは、家族にとって非常に大きなメリットです。

賃貸住宅や過去に他人が住んでいた住宅では、こうした柔軟性に限界がありますが、注文住宅であれば、家族のライフステージに合わせてデザインやレイアウトを自由に設計することができます。

家づくりの夢を実現する楽しさ

さらに、家づくりは「自分たちの夢や理想をカタチにする」という喜びがあります。

賃貸物件や中古住宅では、すでにある間取りや設備に縛られてしまいますが、注文住宅の場合、自分たちの理想をゼロからカタチにすることができます。

広々としたリビング・大きなバルコニー・趣味の部屋・使い勝手の良い家事動線など、家族全員が満足できる空間を一から考えるプロセスは、非常にクリエイティブでワクワクする経験で、完成した喜びは分譲マンションや建売住宅にはない家への愛着も大きいです。

バイクが趣味なので、バイクがメンテナンスできるバイクガレージが欲しいなぁ~

家づくりの本当の理由とは?

そのほか「資産形成」としての価値もございますが、以上のように家づくりには様々な理由や動機があることが分かります。

しかしそこで立ち止まって考えたいのは、「本当に家を建てる目的は何なのか?」という点です。

最近では「資産価値」より「家の活用価値」という考え方が重要視され、単に資産価値を求めるだけではなく、そこに暮らす家族がどれだけ快適に、そして安全に過ごせるか?建てた家を家族全員でフルに活用できるか?が、最も重要な要素ではないでしょうか?

現代において「家」を建てることは、物理的な空間を超え、心の安らぎや絆を築くための重要なステップと言えるのです。

◆ 現代における家の「役割」とは?

現代において「家」が果たす役割は、昭和から平成~令和と、時代とともに変化しています。

かつては単なる「居住空間」としての機能が中心だった家も、平成から令和に入ると、人々の生活スタイルや価値観の多様性に伴い、「物理的」・「心理的」・「社会的」な役割が複雑化しています。

この章では、現代の家がどのような役割を果たしているのか?
3つの観点から考察してみましょう。

【物理的役割】:安全で快適な空間を提供する場所

まず、家が持つ最も基本的な役割は、家族の安全を守り、快適な生活を送るための物理的な空間を提供することです。

特に地震や台風、洪水などの水害が頻発する日本では、住宅の耐震性や断熱性といった建物の構造が重視されます。
現代の家づくりでは、こうした物理的な役割に対する要望が非常に高まっており、新築住宅には最新の技術を駆使した、「強くて夏は涼しく冬は暖かい快適な家」が求められています。

● 耐震性と耐久性

日本では世界で発生しているマグニチュード6以上の地震の約2割が発生している地震大国であり、家の耐震性能は住む人々の命を守るために欠かせません。

特に新築住宅では、耐震基準を満たすためではなく、より高度な耐震構造を採用するケースが増えています。
また、災害時に家が避難所として機能することも重要です。

● 快適性とエネルギー効率

現代の家は、単に安全性だけではなく、住み心地の良さも求められます。
断熱性能の向上や、エネルギー効率の高い窓やドアを使用することで、夏は涼しく冬は暖かい環境が維持され、エコで快適な生活を送ることができます。

近年注目されている「ネットゼロエネルギーハウス(ZEH)」は、エネルギー消費を極限まで抑え、太陽光システムなどで家庭内で自家発電するシステムを取り入れた家です。

玄ハウジングが採用している制震装置「ボウシン」
環境にやさしい高性能断熱材「アクアフォーム」

【心理的役割】:家族の絆を深める場所

次に、家族が果たすもうひとつの大きな役割は、家族の絆を育み、心の安らぎを提供する「心理的な役割」です。

家はただの物理的な構造物だけにとどまらず、そこで暮らす時間や思い出が家族間の絆を深めていきます。
現代の家づくりでは、家族が共に過ごしやすい空間づくりが、ますます重要視されています。

● 共有スペースの大切さ

リビングやダイニングなど、家族が一緒に過ごすための「共有スペース」が快適であることは、心理的な安心感をもたらします。

例えば、広々と開放感のあるオープンキッチンやリビングの広い間取りは、家族間のコミュニケーションを促進し、日常のふれいあいが自然と増える設計です。
また、自然光を取り入れた開放的なリビングは、家族全員にリラックスできる空間と時間を提供します。

● プライベートな空間の確保

一方で家族全員がリラックスできるためには、プライバシーも重要です。

現代の家づくりでは、共有スペースに加えて、家族ひとりひとりが自分だけの時間を過ごせる「プライベートな空間」も欠かせません。
特にテレワークの普及により、自宅で仕事をするためのスタディルームやワークスペースが必要とされるようになっています。

【社会的役割】:地域や環境とのつながり

現代の家づくりにおいては、家が「個人や家族の空間」を超えて、地域社会や環境とのつながりを持つことも重要視されています。

住宅がどのように地域や地球環境に影響を与えるかという視点は、今後ますます重要になるでしょう。

● エコ住宅の重要性

地球温暖化など環境問題が深刻化する中で、持続可能な家づくりが注目されています。

エコ住宅やパッシブハウスと呼ばれる、環境負荷を減らしながら快適に暮らせる家が、現在トレンドになっています。
例えば、太陽光発電や雨水利用システム。
また断熱材の工夫によってエネルギー消費を抑え、環境への負担を最小限にする設計が増えています。

玄馬くん

※パッシブハウスとは・・・
ドイツのパッシブハウス研究所が開発した省エネ住宅の設計メソッドです。
「究極のエコ住宅」などと称されることもありますが、冷暖房機器のような設備ではなく、家自体で「健康になれる省エネ」を目指し、曖昧な「高性能」という概念に明確な基準を示しています。

● 地域コミュニティとの連携

家は地域社会の一部でもあります。

特に新しい住宅地や郊外では、コミュニティづくりが重視されていることが多く、隣人との交流や地域イベントへの参加など、家を通じて社会とつながることで、生活の質の向上が期待できます。
また、最近ではシェアハウスやコレクティブハウスといった、共同生活型の住宅も増えており、これもひとつの社会的役割の例です。

現代における家の役割は、単なる「住む場所」にとどまらず、物理的な安全性から心理的な安心感、そして地域や環境とのつながりまで、多岐にわたるものです。
テクノロジーの進化や価値観の変化により、これからの家はさらに多様化し、人々の生活はより豊かな可能性をもたらすでしょう。

◆ 家づくりの「本質」とは何か?

家を建てることは、単なる「物理的な建物」を所有する以上の意味を持っています。

家は、そこに住む人々の価値観や生活のあり方を反映し、未来へとつながる空間です。
ここでは「家づくりの本質」とは何かを考え、家が持つ最も大切な”本当の姿について掘り下げていきます。

家族や個人の価値観を反映する空間

家は、その住人の価値観やライフスタイルをストレートに反映する場です。

どのような家に住むかは、単に好みのデザインや便利な設備を選ぶだけではなく、「自分自身がどう暮らしていきたいか?」というビジョンをカタチにするプロセスです。

ライフスタイルにマッチした間取りや設計

現代の家づくりでは、「自分たちの暮らし方」にマッチした間取りや設計を選ぶことが重視されています。

例えば、キャンプなどアウトドア好きの家族は庭を広くしたり、リビングとテラスを一体化させた開放的な空間を好むかもしれません。
一方、忙しい共働き世帯は、家事動線が効率的であることや、収納スペースが充実している家を選ぶことが多いでしょう。

このように、家づくりは単なる物理的な空間設計ではなく、住む人の価値観を映し出すキャンバスなのです。

自分らしさを表現するデザイン

家は、外観や内装のデザインを通じて、自分らしさを表現する場でもあります。

外観のデザインやインテリアの素材・色合いなど、細部にまでこだわることで、住む人の個性やスタイルが反映されます。
家族や個人が長く愛着を持って暮らせる家にするためには、こうした「自分らしさ」を取り入れることが重要です。

「一生に一度の買い物」としての重み

家を建てるということは、ほとんどの人にとって「一生に一度の大きな決断」です。

そのため、家づくりには「慎重な計画と長期的な視点」が必要です。

多額の資金を投入することはもちろんですが、家がどのように時間と共に変わり、家族と共に成長していくかを考えることが大切です。

● メンテナンスやリフォームの視点

家を建てた後も、定期的なメンテナンスや、家族の成長に伴う「リフォーム・リノベーション」が必要になることがあります。

例えば、子どもが独立した後に部屋の使い方(用途)が変わったり、高齢者向けのバリアフリーリフォームや手摺の取り付けなどが必要になることも考えられます。
そのため、家づくりの段階で将来の変化に柔軟に対応できる設計を考えることが重要です。

将来の住みやすさを考えて、玄関スロープに手すりを設置
廊下やリビングへ続く各部屋への動線は、ほとんど段差のないバリアフリー設計

● 資産価値の維持

また、家は「住む場所」としてだけではなく、「資産としての価値」もあります。

将来、家を売却したり賃貸に出す可能性がある場合、その資産価値をどれだけ維持できるかも重要な視点です。
建材や設備の品質、立地条件、デザインの普遍性など、長期間にわたって価値を保てる家を建てることが、最終的な満足度につながります。

持続可能な社会への貢献

現代の家づくりでは、「環境への配慮や持続可能な家づくり」が大きなテーマとなっています。

持続可能な家づくりは、未来の地球環境や社会全体への貢献となり、住む人自身にも経済的なメリットをもたらします。

● エコロジカルな家づくり

省エネ性能の高い家や、自然素材を使用した環境に優しい建材の選択は、家を建てるうえで重要なポイントです。

太陽光発電や断熱性の向上、エコ給湯器などを取り入れることで、日々のエネルギー消費を抑え、環境への負荷を軽減することができます。
また、こうした技術は、光熱費の削減にもつながり、住む人にも長期的に経済的なメリットをもたらします。

● 地域社会との調和

家づくりは、環境だけでなく、地域社会との調和も求められます。

例えば、住む地域によっては、地域の景観を損なわないデザインや、周囲との調和を重視した住宅計画が求められるケースがあります。
また、地域の伝統工法や自然素材を活用することで、その土地の文化や歴史に根ざした家づくりが可能になります。

◆ まとめ

今回は、「何のために家を建てるのか?家づくりの本質とは?」について、家づくりを考える「理由」、家の「役割」、家づくりの「本質」を考えてみました。

今回の記事のまとめです。
家づくりの本質は、単に「建物を建てること」ではありません。
それは、家族や個人の価値観を反映し、未来へと繋がる空間を創造することです。
家は、住む人のライフスタイルや心地よさを支え、時にはその生活を豊かに変えていく場所です。
また、持続可能な社会への貢献や、資産としての価値も意識しながら、長期的な視点で計画を立てることが求められます。

家づくりは一度限りのプロジェクトではなく、家族の成長や時代の変化と共に進化していくものです。
この「本質」を理解することで、より深い満足感を得ることができるでしょう。


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