【新築の階段で後悔しない】勾配・段差・設計の落とし穴とは?注文住宅で見落としがちなポイント

みなさん、こんにちは!
玄housing広報担当の玄馬(げんば)です。
いつも「玄馬くん家づくり豆知識」をご覧いただきありがとうございます。
新築住宅を建てるとき、あなたはどこにこだわりますか?
キッチンやお風呂、収納スペースなど日々の暮らしに直結する部分に目が行きがちですが、意外と見落とされやすいのが「階段」です。
毎日使うのに、検討の優先度が下がってしまう場所―それが階段。
ですが実は、階段の設計ひとつで暮らしの快適さや安全性が大きく変わることをご存じでしょうか?
この記事では、階段の勾配や段差が住宅設計に与える影響、そして将来を見据えた後悔しない階段づくりのポイントを、初めての家づくりでもわかりやすく解説していきます。
知らずに建てて「こんなはずじゃなかった...」とならないためにも、ぜひ最後まで読んでみてください。

◆ 毎日使う「階段」こそ暮らしやすさの鍵を握る場所
新築住宅を考える際、リビングやキッチン、収納には細かくこだわる方が多いですが、意外と見落とされがちなのが「階段」です。
けれども階段は、毎日何度も昇り降りする生活動線のひとつ。
特に2階建てや3階建て住宅では、その使いやすさや安全性が、暮らしの快適さを大きく左右します。
「ちょっと急かも...」と感じる階段では、将来的に高齢になったときや、小さなお子さまがいる家庭では、日々の不安やストレスに繋がることもあります。
だからこそ、階段の「勾配」や「段差」にはこだわる必要があるのです。
◆ 階段の勾配や段差で暮らしやすさは大きく変わる
「勾配・蹴上げ・踏面」とは?わかりやすく解説
まずは階段の基本用語について整理しておきましょう。
- 勾配(こうばい):階段の傾きの角度。急な勾配は登るのが大変で、転倒のリスクが高まります。
- 蹴上げ(けあげ):1段あたりの高さ。高いと足を大きく上げる必要があり、疲れやすくなります。
- 踏面(ふみづら):足を乗せる段の奥行き。広いほど足元が安定し、昇降しやすくなります。
これらのバランスによって階段の使いやすさが決まります。

基準寸法によって階段の角度が変わる理由
前回の記事で解説しましたが、住宅の設計には、「尺モジュール」と「メーターモジュール」という2つの基準寸法があります。
簡単に言うと、尺モジュール(約910mm単位)を採用するハウスメーカーと、メーターモジュール(1000mm単位)を採用するハウスメーカーで、同じ図面上の間取りでも、実際の空間の広さに違いが生まれます。
この違いは階段にも大きく影響します。
尺モジュールでは階段のスペースがコンパクトに収まりやすいため、自然と勾配が急になりがちです。一方、メーターモジュールでは階段にゆとりが持てるため、より緩やかな階段設計が可能となります。
◆ ハウスメーカーによって異なる階段設計の基準
一見すると似たような間取りでも、ハウスメーカーごとに採用しているモジュールや設計方針の違いで、階段の使い勝手に大きな差が出ます。
標準仕様で急な階段が採用されていることもあれば、緩やかな階段に変更することで追加費用が発生するケースもあります。
例えば、階段の勾配を緩やかにしたい場合、造作階段として個別に設計・施工が必要となり、50万円~150万円ほど費用が増加する場合があります。
これは一種のオプション扱いになるため、事前に見積もり内容を確認し、自分たちの暮らしにあった選択を検討することが大切です。
◆ 実際に多い階段の失敗例3選
1.急な階段で昇り降りが怖い
住宅展示場では雰囲気重視で気付きにくのが階段の急さ。
実際に暮らし始めてから、「こんなに急だったとは...」と感じる方も少なくありません。
特に、夜中にトイレに行く時や、洗濯物を運ぶ際など、日常の中で階段がストレスになるケースは多く見られます。
2.子どもや高齢の親が転倒しやすい
急な階段は、足腰が不安定なお子さまや高齢の方にとって大きなリスクです。
ちょっとしたつまずきが大きな事故につながる可能性もあるため、安全性は何よりも優先すべきポイントです。
3.将来的にリフォームが必要になった
「もう少し階段を緩やかにしておけば...」という後悔から、数十万円かけてリフォームする事例もあります。
しかし、階段まわりのリフォームは構造に関わるため、コストも時間もかかります。
新築時にきちんと検討しておくことが最も効率的です。

◆ 使いやすい階段にするには「事前確認」と「選択肢の理解」がカギ
緩やかな階段に変更は可能。ただし...
先述の通り、階段を緩やかにすることは、どのハウスメーカーでも可能ですが、造作対応となるため費用増しが見込まれます。
ただ、それによって得られる「安心感」や「毎日の快適さ」は大きなメリットです。
コストと暮らしやすさ、どちらを優先する?
予算内でどれだけ暮らしやすさを実現できるかは、新築計画の肝です。
無理のない予算で将来を見据えた設計をするためにも、階段に関しては見積書の中身をよく確認し、必要ならば設計士や担当営業に詳細を確認しましょう。
◆ 未来を見据えた階段づくりのポイント
手すりや滑り止めは最初からつけておく
バリアフリーの観点からも、手すりや滑り止めは設置しておくのがおすすめです。
後付けするよりも、見た目もコストもスマートに仕上がります。
階段下・踊り場は”使える空間”に変える
せっかく追加コストをかけるなら、階段スペースを”昇降だけの通路”で終わらせるのはもったいないものです。
踊り場にちょっとしたベンチや読書スペースを設けたり、階段下を収納やお子さまのプレイスペースとして活用するなど、空間の工夫次第で暮らしに広がりが生まれます。


◆ 建築基準法の最低ラインを知っておこう
階段に関する建築基準法は以下の通りです
- 幅:75cm以上
- 蹴上げ:23cm以下
- 踏面:15cm以上
これらはあくまで「最低限の基準」に過ぎません。
暮らしやすさや安全性を考えると、よりゆとりのある設計を意識することが望ましいでしょう。
◆ まとめ:階段は「住み心地」に直結する重要な空間
階段は目立たない存在かもしれませんが、毎日使う場所だからこそ、住み心地を左右する重要な要素です。
図面だけで判断せず、展示場や実例で実際に昇り降りを体験し、自分や家族に合った階段設計を選びましょう。
また、階段は単なる昇降の場ではなく、空間としての可能性も秘めています。
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