その土地、先に買って大丈夫?熊本で注文住宅を建てる前に確認したい費用と建築条件
熊本で注文住宅を建てようと考えたとき、土地探しから始める方は少なくありません。
不動産情報サイトを見ていると、「広さも場所も希望に近い」「予算内で買えそう」という土地が突然見つかることがあります。
迷っている間に売れてしまうかもしれません。
しかし、土地の販売価格と立地だけで購入を決めるのは注意が必要です。
- 希望する家が建てられるのか。
- 駐車場を確保できるのか。
- 造成や地盤改良、給排水工事などに別の費用がかからないか。
確認せずに契約すると、建物に使える予算が足りなくなる可能性があります。
この記事では、玄housingが2020年に手がけた注文住宅の土地購入・建築事例をもとに、土地を契約する前に確認したい費用と建築条件を解説します。
※本事例の写真・図面・費用情報は、建物所有者の了承のもと掲載しています。土地・建物価格は2020年当時のものであり、現在の相場を示すものではありません。
■ 結論|土地は販売価格ではなく、家づくりの総額で判断する
土地選びで最初にお伝えしたいのは、「安い土地を買えば、家づくりの総額も安くなる」とは限らないことです。
注文住宅に必要なのは、土地代と建物代だけではありません。
土地の仲介手数料や登記費用、付帯工事、住宅ローンの借入れに必要な費用なども発生します。
家づくりの総額は、次のように考えます。
- 土地+建物+諸経費+付帯工事+住宅ローン借入れ諸費用=家づくりの総額

土地の価格が予算内でも、希望する建物が入らなかったり、購入後に大きな追加工事が必要になったりすれば、家づくり全体の計画が崩れます。
反対に、土地価格が少し高くても、造成や水道引き込みが不要なら、総額の差が縮まる場合があります。
土地を決める前に、建物と土地関連工事を含めた総額を確認することが大切です。
注文住宅にかかる費用全体については、熊本の注文住宅費用はいくら?総額と“予算のズレ”をリアルに解説でも詳しく紹介しています。
■ 安く見える土地で確認したい7つの追加費用
土地情報に掲載されている価格以外に、どのような費用が発生する可能性があるのか。代表的な7項目を確認します。
① 造成・盛土・土留め・擁壁
道路や隣地との間に高低差がある土地では、造成や盛土、土留め、擁壁工事が必要になる場合があります。
既存の擁壁も、そのまま利用できるとは限りません。
盛土や斜面がある土地は、規制と安全性を確認します。
参考:国土交通省「盛土規制法について」
② 地盤調査と地盤改良
土地購入前でも、地形や過去の土地利用、近隣データから地盤の傾向は調べられます。
ただし、地盤改良の必要性は、建物の配置や形状が決まったあとの地盤調査で判断するのが一般的です。
正確な金額を確定できない場合に備え、予備費も考えておきましょう。
地盤については、地盤改良で惜しんではいけない2つの大事なこととは?も参考にしてください。
③ 上下水道の引き込みと浄化槽
前面道路に上下水道が通っていても、敷地内まで引き込まれているとは限りません。
引き込み工事や水道加入金、浄化槽、排水先の確認が必要です。
浄化槽の補助制度は市町村や年度によって異なります。
④ 古家解体・樹木伐採・残置物撤去
古家付き土地では、建物の解体に加え、庭木、塀、物置、家財などの撤去費用もかかります。
更地でも古い基礎や配管、廃材が地中に残っている場合があるため、契約条件と売主からの説明を確認します。
⑤ 接道と建築上の制限
土地には、用途地域、建ぺい率、容積率、高さ制限、道路との接し方などの条件があります。
土地が広くても、接道や形状によっては希望する家や駐車場を配置できません。
重要事項説明とあわせて、住宅会社にも物件資料を見てもらいましょう。
国土交通省も、画像や資料だけでは判断できない物件状況を把握するため、現地を訪れることが有効だと案内しています。
⑥ 駐車場やアプローチなどの外構
熊本では、夫婦の車に加え、来客用駐車場を求められることがあります。
駐車台数、道路からの出入り、玄関までの動線、カーポートやフェンスまで検討します。
土地が広いほど、外構費が高くなる可能性にも注意が必要です。
⑦ 仲介手数料・登記・税金などの諸費用
土地代以外にも、仲介手数料、所有権移転登記、印紙代、固定資産税の精算金などが発生します。
住宅ローンを利用する場合は、手数料、保証料、抵当権設定登記なども資金計画に入れます。
■ 価格と一緒に確認したい災害リスク
土地選びでは、地震、水害、土砂災害などのリスクも確認します。
国土交通省のハザードマップポータルサイトでは洪水や土砂災害など、防災科学技術研究所のJ-SHISでは地震の揺れやすさや活断層、表層地盤を確認できます。
不動産情報ライブラリでは、不動産価格、防災、都市計画などを地図上で確認できます。
ただし、ハザードマップで色が付いていない土地が、必ず安全とは限りません。
周囲との高低差、排水、過去の土地利用、雨天時の様子も確認します。
詳しい見方は、これから住む地域は大丈夫?ハザードマップでわかる災害リスクと防災情報で紹介しています。
■ 土地を契約する前に分かること、まだ分からないこと
契約前の調査ですべてのリスクを確定できるわけではありません。
接道、建ぺい率、容積率、上下水道、高低差、建物配置、駐車台数、災害リスクなどは、資料と現地調査から判断できます。
造成や外構の概算も検討できます。
一方、地盤改良の正確な費用、地中埋設物、解体後に判明する問題などは、土地契約前に確定できないことがあります。
分からない内容を「たぶん大丈夫」で済ませず、確認できない費用には予備費を設けることが大切です。
■ 実例|希望する建物と金額を確認してから、約70坪の土地を購入
ここからは、玄housingが2020年に手がけた注文住宅について、土地探しから建物計画、土地契約へ進んだ経緯を紹介します。
中古住宅と土地を約1年間探した
この事例では、土地だけでなく中古住宅も約1年間、不動産情報サイトで検討しました。
しかし、築30年前後の中古住宅でも想像していた以上に価格が高く、間取りにも魅力を感じられなかったため、中古住宅にその金額をかけるより、家族の生活に合う家を建てる方針へ切り替えました。
甲佐町で69.79坪、340万円の土地を見つけた
見つけた土地は、上益城郡甲佐町にある230.71㎡、69.79坪の更地でした。
土地価格は340万円、仲介手数料は17万1,600円です。
南西角地で形がほぼ正方形だったこと、日当たりのよさ、価格が主な決め手でした。
建築条件はなく、接道や建ぺい率など、建築上の制限にも大きな問題はありませんでした。
一方で、地震の影響や、下水道ではなく浄化槽になることには不安がありました。
甲佐町で見つけた約70坪の土地

ほぼ正方形の土地形状が決め手になりました。
契約前に玄housingが資料と現地を確認
玄housingへの相談は2019年12月に始まりました。
土地探しを始めた時点では、建築会社は決まっていませんでした。
候補地を見つけた段階では、間取り、建物の大きさ、見積もりなどの住宅計画も進んでいませんでした。
そこで土地を先に契約せず、物件資料を玄housingへ見せ、担当者が現地を確認しました。
調べたのは、建物配置、駐車場、接道、日当たり、高低差、上下水道、浄化槽、地盤、災害リスクです。
希望する暮らし方を伝えた結果、この土地なら希望する家を建てられると判断できました。
暮らしやすい間取りと建物金額を確認
打ち合わせでは、単に当初予算へ合わせるのではなく、自分たちが生活しやすい間取りを追求しました。
計画したのは、延床面積105.58㎡、31.94坪の平屋です。
3LDKに加え、洗濯物を干せる吹き抜けの6帖土間、2帖のスキップフロア2か所、サイクルポートを取り入れました。
トイレやレンジフードなどの設備もグレードアップしています。
暮らしやすさから考えた平面計画

間取りとあわせて検討した建物の外観

希望を具体化した結果、建物代は約2,300万円になりました。
土地代340万円と合わせると、土地・建物だけで約2,640万円です。
当初の土地・建物予算2,000万円から約640万円増えました。
ただし、土地購入後に想定外の工事が必要になって増えた金額ではありません。
生活しやすい間取りや設備を検討し、「何にいくら使うのか」を理解したうえで選んだ結果です。
建物の最終金額を確認してから土地売買契約を結び、その後、玄housingとの建築請負契約へ進みました。
土地契約前に確認した計画をもとに建築

土地に関する大きな想定外費用は発生しなかった
土地購入後に地盤調査を行いましたが、地盤改良は不要でした。
造成や上水道の引き込み工事も必要ありませんでした。
下水道区域外で浄化槽が必要になることは購入前から把握しており、町の補助制度を利用して設置しました。
土地は更地でしたが雑草が生えていたため、建築前に玄housingが除去しました。
外構は建築工事に含めず、引渡し後に知人の協力を得て別途整備しました。
約70坪の土地に完成した31.94坪の平屋

住んでから分かったこと
この住まいでは、生活動線を重視した間取りについて、入居後も大きな後悔はありません。
一方、洗面室はもう少し広くすればよかったという振り返りがあります。
土地選びの目的は、条件のよい土地を買うことではありません。
自分たちが望む暮らしを実現できる家を建てることです。
この実例では、希望する建物と金額を土地契約前に整理したことで、土地へ予算を使いすぎたり、購入後に希望する間取りが入らないと分かったりする事態を避けられました。
候補地が見つかったら住宅会社へ確認したい7項目
候補地を契約する前に、少なくとも次の7項目を住宅会社へ確認しましょう。
- 希望する大きさと間取りの建物を配置できるか
- 必要な駐車台数と外構スペースを確保できるか
- 接道や建ぺい率などの建築条件に問題がないか
- 造成、擁壁、地盤改良の可能性があるか
- 上下水道の引き込みや浄化槽が必要か
- 地震、水害、土砂災害などのリスクはどうか
- 土地から住宅ローン借入れ諸費用まで含む総額はいくらか

希望する建物と家づくりの総額を住宅会社に確認してから購入を判断しましょう。
土地を押さえるスピードが必要な場面はあります。しかし、焦って契約した結果、希望する家が建てられなくなっては意味がありません。
短い期間でも、土地の資料と希望する暮らしを住宅会社へ伝え、建築の実現性と概算総額を確認することが重要です。
土地が決まっていなくても玄housingへ相談できます
玄housingでは、土地が決まっていない段階から、希望する暮らし、建物の大きさ、間取り、駐車計画、資金計画を一緒に整理します。
候補地が見つかった場合は、物件資料と現地の状況を確認し、希望する建物が入るか、どのような工事が必要かを検討します。
「この土地が気になっているけれど、家まで含めて予算内に収まるか知りたい」
という段階でもご相談いただけます。
QUESTION
よくある質問
土地は住宅会社を決める前に購入してもよいですか?
購入はできますが、希望する家が建てられるか、土地関連工事を含めて予算内に収まるかを確認してから契約することをおすすめします。依頼先が未定でも、候補となる住宅会社へ土地資料を見せ、建築の実現性を確認してください。
地盤改良費は土地購入前に分かりますか?
近隣データや地形から可能性を調べることはできますが、必要性と正確な費用は、建物配置を決めて地盤調査を行うまで確定できないことがあります。改良が必要になった場合の予備費も考えておきましょう。
ハザードマップで色が付いた土地には家を建てられませんか?
色が付いているだけで建築できないとは限りません。想定される災害の種類や程度を確認し、建物配置、基礎の高さ、避難方法、必要な対策と費用を含めて判断します。
候補地が決まっていなくても土地探しを相談できますか?
ご相談いただけます。先に希望する暮らしや建物、資金計画を整理しておくと、土地に使える予算と必要な広さが明確になり、候補地を判断しやすくなります。
まとめ|土地を決める前に、建てたい家と総額を確認しよう
土地情報を見て「安い」「広い」「場所がよい」と感じても、その条件だけで購入を決めることはできません。
建物配置、駐車場、接道、高低差、地盤、給排水、外構、災害リスクを調べ、希望する家が建てられるかを確認する必要があります。
今回紹介した実例では、候補地を見つけたあと、玄housingと希望する間取りや設備を具体化し、建物金額まで確認してから土地を契約しました。
土地と建物を切り離さず、家が完成するまでの総額で判断することが、納得できる土地選びにつながります。
候補地が見つかった方も、まだ土地探しを始めたばかりの方も、まずは希望する暮らしと予算を整理するところから始めてみませんか。
無料相談のご案内
「自分たちの場合はいくらになるのか知りたい」
「予算内でどこまでできるのか整理したい」
そのような段階でも問題ありません。
無理な営業は行っていませんので、
まずは一度、現実的な資金計画を整理してみてください。
まだ具体的に決めていない方は、資料請求からでも大丈夫です。
※まだ何も決まっていない方のご相談が一番多いです
また、「実際にどんな家が建っているのか」を見ていただくと、より具体的にイメージできます。




