【前編】家の表面上の値段だけを見ていませんか?

みなさん、こんにちは!
玄housing広報担当の玄馬(げんば)です。

いつも「玄馬くん家づくり豆知識」をご覧いただきありがとうございます。

マイホーム購入は、ほとんどの人にとって一生に一度の大きな買い物」でしょう。

「マイホームが欲しい」。
そう望む人にとって、最も大きな壁となるのが「お金」。

「家は人生で最大の買い物」と よく言われるように、住宅建設には多額の資金が必要になります。

  • 家を建てるにはどのくらいのお金が必要なのか?
  • そしてそのお金はどのように用意すればいいのか?

夢のマイホームを建てるうえで、住宅ローンや資金計画などなど、避けては通れないお金にまつわることがたくさんありますので、数回に分けてマイホームを建てるために欠かせないお金にまつわるさまざまな側面について考えてみます。

今回は「家の表面上の値段だけをみていませんか?」について、前編・後編に分けて解説いたします。

第1章 「家を買う時のお金=物件価格」ではありません

お客様との商談中、お金について話しているとき「物件価格=家の値段ではありません」とお伝えすると、驚く方がたくさんいらっしゃいます。

住宅にかかる金額は、実際わかりにくいものです。
例えば、建物が1,800万円、 土地が1,200万円、合わせて3,000万円の住宅を建てる場合、

  • 購入時にかかるお金
  • 住み始めてからかかるお金
  • 住宅ローンの利息

の三つに分けて、およそいくらかかるのかを考えてみます。

◉ 購入時にかかるお金

① 物件価格

土地と建物の合計額です。
建物には材料費、大工や職人の手間賃、現場経費と営業経費、住宅会社の利益が含まれます。

② 諸経費

仲介手数料、各種登録費用、ローン保証料、火災保険料や地震保険料などです。

③ 付帯費用

屋外給排水工事、屋外電気工事、地盤改良工事、外溝工事など、建物本体以外の工事費用が含まれます。

④ 各種税金

消費税、不動産取得税、登録免許税、固定資産税などの合計です。

※②から④を合わせると、物件価格の10~15%程度が必要になります。

第2章 値段が不透明になりがちな注文住宅

建売住宅のよいところは、最初からこれらをすべて含んだ価格を提示していることです。
つまり、値段がシンプルでわかりやすい


一方、注文住宅の場合、建材や工法のオーダーによって単価が上乗せされていくために、「これが総額です」と最初に明確な金額を提示できず、不透明になりがちです。
例えば「坪単価は4万円です」というときも、その中には付帯工事の金額は含まれていないのが一般的です。

◉ 住み始めてからかかるお金

① メンテナンス・修繕費用

300万~1,000万円。
住宅の性能によって、長く住むほど大きな差がついてきます。

② 光熱費

遮熱性・断熱性の高性能住宅など省エネ性能の高い家ほど、光熱費がおトクです。

この二つは家の性能によって大きく左右されるので、合計金額を計算することはできません。
しかし長く住めば、購入時に必要なお金よりも大きな金額になることが十分あり得ます。

◉ 住宅ローンの利息

ローンの年数と金利によりますが、35年ローンで金利2%だとすると、元本3,000万円に対して、利息は1,180万円になります。

玄馬くん

「物件価格=家の値段」ではありません。
購入時にかかるお金住み始めてからかかるお金住宅ローン利息まで含めた総額が、本当の「家の値段」なのです。

住宅会社を坪単価で比較している方がいらっしゃいますが、実はまったく意味がありません。

建築価格を面積(坪)で割った坪単価には、建築価格の中に何を含めるかという決まりが何もないのです。
したがって、下げようと思えばいくらでも下げることができます。


例えばローコスト住宅が提示する非常に安い坪単価は、基本的に屋根と壁とドアをつけただけの状態で割り出しています。
キッチンどころか、お風呂やトイレまでオプション扱いになっているケースもあります。

マイホームの価格は、イコール家の値段だと言われがちですが、それだけでは家の本当の価格は分かりません。
購入にともなう諸経費や税金、建築後のローンの利息やメンテナンス費用なども含め、トータルで考える必要があります。

第3章 安く見せるテクニックに惑わされない

「1,200万円台で家が建ちます。坪単価40万円です」という住宅会社のチラシをよくよく見てみると、
「アルミサッシが標準で、オプションにアルミ樹脂複合サッシ」と書いてありました。

最低限快適に住める状態にするために必要なものをすべてプラスして計算してみると、結局は坪60万円くらいになってしまいました。

坪単価を比較しながら住宅展示場を回る人がいますが、安く見せるテクニックで売る住宅会社に出くわしてしまうかもしれないので、ぜひ注意していただきたいです。

※出典 『トクする家づくり損する家づくり』柿内和徳 川瀬太志[著]ダイヤモンド社 P164


玄馬くん

【前編】はここまでです。
次回【後編】は、「広告に付けられた家の値札だけ見ても家の価値はつかめないこと...etc」について解説いたします。

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